胃潰瘍・十二指腸潰瘍について
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因
ピロリ菌
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃や十二指腸に感染し、慢性的に炎症をひき起こします。原因は不明な点もありますが、ピロリ菌は幼少期に感染することが多く、感染している親からの離乳食の口移しや、汚染された井戸水を飲むことなどが原因と言われています。
詳しくはピロリ菌の項目をご一読ください。
痛み止め・血液さらさらにする薬
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs エヌセイズ)とよばれる種類の薬の内服は、胃や十二指腸に炎症を引き起こす場合があります。
多いものでは、ロキソプロフェン(ロキソニンなど)、イブプロフェン(イブなど)等の解熱鎮痛剤や、アスピリン(バイアスピリン)等の血液をさらさらにする薬があげられます。これらの薬を飲むときは、潰瘍予防に胃薬も一緒に飲むのが安全です。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状
- 心窩部痛(みぞおちの痛み)
- 膨満感
- げっぷの頻発
- 胸やけ
- 吐き気・嘔吐
- 吐血
- 黒っぽい便(タール便)
- 体重減少
- 食欲不振
胃潰瘍は食後に、十二指腸潰瘍は空腹時に痛みが悪化することが典型的です。
上記のような症状があれば、当院までご相談ください。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の検査
胃カメラ検査
鼻や口から内視鏡を入れ、直接、潰瘍の状態を観察できます。潰瘍が胃がんによるものかどうかの病理検査も組織を採取することで可能です。ピロリ菌の感染の状況も確認できるため、非常に重要な検査です。
詳しくは胃カメラ検査のページをご覧ください。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療
胃酸は潰瘍をさらに増悪させるため、胃酸を抑えるタイプの胃薬の内服を行います。その他にも胃の粘膜を守る薬を適宜組み合わせて治療します。
またピロリ菌の感染がわかった場合は、除菌治療をおこないます。ピロリ菌は潰瘍だけでなく、胃がんの原因になりますので、治療せずに放置することは危険です。
詳しくはピロリ菌のページをご覧ください。