大腸ポリープの内視鏡的切除
大腸ポリープとは
大腸ポリープには、腺腫、過形成性ポリープ、鋸歯状(きょしじょう)ポリープなど、いくつかの種類があります。これらのポリープの一部は、大腸がんになる可能性があり切除する必要があります。
全てのポリープを切除しなければならないわけではなく、切除が必要なポリープかどうかを、内視鏡で観察し判断します。当院の大腸カメラにはズーム機能が備わっており、粘膜の状態を拡大観察でき、正確な診断が可能です。
日帰りでできる内視鏡治療
ポリープの形状や大きさに応じて、様々な治療法が存在します。当院では日帰りで行えるコールドポリペクトミーと呼ばれる治療を実施しています。
コールドポリペクトミー
スネアという金属製の輪をかけて、ポリープを切り取る方法です。ポリープが小さい場合は、少し大きな鉗子でポリープをちぎるというやり方もあります。切除後の出血の合併症が非常に少なく安全なため日帰りで治療可能です。
万が一、出血が多い場合は、金属製のクリップで切除後の傷を閉じることで止血します。
1cmを超える大きなポリープや、早期の大腸がんを疑うものは、EMRやESDと呼ばれる、高周波電流を利用した治療が必要です。これらの治療法は切除後の出血リスクが大きいため、治療後は安全のために入院での経過観察が必要です。
内視鏡的治療前後の注意点
治療後3日間は生活に制限がかかります。特に飲酒や喫煙は、出血のリスクを高めるため禁止です。食事は刺激物を避け、消化されやすい食事を心掛けてください。
また、筋トレなどの過度な運動や、遠方への外出は控えてください。