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胃カメラにかかる費用は?内訳や検査の流れを紹介!

胃カメラにかかる費用は?内訳や検査の流れを紹介!胃カメラは早期がんやポリープ、炎症などを発見するのに適した検査であり、近年は鎮静剤を使った方法や鼻からカメラを入れるなど選択肢も増えています。
しかし、「胃カメラ検査にどれくらい費用がかかるの?」「保険は適用されるの?」など、費用に関して不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、胃カメラにかかる費用や内訳、検査の流れを紹介します。

胃カメラの費用は保険適用される

胃カメラ検査は、以下の条件を満たせば保険が適用されます。

  • 吐き気、胸やけ、呑酸、腹痛などの症状がある
  • 貧血や腫瘍マーカーの上昇など検査異常がある
  • ドッグ、検診、健診で異常が見つかった
  • 胃がんや胃炎、ポリープなどがあり定期的な検査が必要
  • 医師が内視鏡検査を必要と判断した

このように、ほとんどの場合で保険適用になります。もしも、不安がある場合は事前に医療機関に確認しましょう。
ただし人間ドックのような場合は保険の適用はできず、自費負担での検査となります。
保険が適用される場合は3割負担になりますが、70~74歳は2割負担、75歳以上は1割負担と決まっています。
また検査費用に関しては国で定められているため、医療機関による違いはありません。

胃カメラの費用相場

胃カメラの費用相場ここでは、自費診療の場合と保険診療の場合における胃カメラの費用相場を紹介します。

保険診療の場合

胃カメラ検査を保険診療で受ける場合は、国により検査費用が決められているため、どの医療機関で受けても変わりありません。
2024年5月現在では胃カメラは1140点ですので、3割負担ですと3420円となります。これに、検査に使用する薬剤費や、管理費などが加わってきます。
特に鎮静剤を使用せずに、初診で胃カメラだけの受診であれば診察料を入れて4500円程度となります。
実際に医療機関により支払う費用が微妙に異なるのは、上記の薬剤費などによる違いです。とはいえ、その差額はあっても数百円程度です。
鼻からカメラを挿入する場合であっても、口から挿入する場合であっても費用はかわりません。しかし、前述のように使用する薬剤が多少違うため、若干の違いはあります。
その他、検査費用が変わる場合としては、鎮静剤を使用して眠って行う場合、検査中に生検(組織検査)や異物除去、止血処置が必要な場合などがあります。
鎮静剤の費用は薬剤によって若干の違いはありますが、3割負担でも500円程度の負担で行うことが可能です。

自費診療の場合

胃カメラ検査を自費診療で受ける場合の相場は、12,000〜15,000円です。
保険診療に比べると、非常に高額になることや、医療機関によって異なるため、事前に詳細を確認しておきましょう。
さらに鎮静剤の使用や、生検(組織検査)などの精密検査が必要な場合も、保険適用外になるため、全額自己負担での支払いになり、保険に比べて高額になります。
また施設によっては、人間ドックなどの検査では生検などの精密検査に対応していない施設もあります。
この場合、疑わしい病変があった場合、再度、別の施設で胃カメラを行う必要があり、金銭的にも身体的にも負担が大きくなってしまいます。
このように、自費での検査は保険診療に比べて、デメリットが目立つケースが多いです。
上野消化器内視鏡クリニックでは、自費での内視鏡検査は実施しておらず、保険診療での受診をお勧めしています。事前にご予約いただければ、初診時に胃カメラ検査を行うことが可能です。

胃カメラにかかる費用の内訳

胃カメラ検査には検査そのものにかかる費用だけでなく、診察料や薬剤費、その他の検査費などもあります。
ここでは、胃カメラにかかる費用の内訳を紹介します。

診察料

診察料は医療機関を受診するとかかる費用のことで、初めて受診したときには初診料、2回目以降に受診したときには再診料がかかります。

薬剤費

胃カメラ検査を行うときには、のどや鼻の麻酔などをする必要があります。そのためにゼリータイプの薬やスプレータイプの咽頭麻酔などを使用します。
また、胃の中の粘膜を溶かしたり、泡を消したりするための薬剤も使用します。これらは施設間で細かい違いがあり、使用する薬剤によって費用が多少変わります。
しかし、全部合わせても3割負担で200円程度と検査費と比べて少額です。

鎮静剤を使用する場合

胃カメラは鎮静剤を使用することで、眠った状態で検査を行うことができ、検査時の苦痛を軽減することができます。いわゆる「無痛内視鏡検査」とよばれているものです。
使用する薬剤によって種類は異なりますが、3割負担だと450~600円ほどコストがかかります。
胃カメラ自体の費用に比べると高くはないため、積極的に検討してみるのもよいでしょう。
そもそも、無痛内視鏡検査とは一人ひとりに適した鎮静剤を使用し、苦痛を軽減して検査が受けられる方法です。
胃カメラでは、咽頭にスコープを挿入する際に嘔吐反射が起きやすいことや、胃内部の観察で空気を入れるため苦しさを感じやすい特徴があります。
無痛内視鏡検査であれば鎮静剤によってウトウトしたような状態で検査が受けられるため、痛みや苦痛はほとんど感じません。
対応している医療機関によっては無痛内視鏡検査に対応していないケースもあるため、事前に確認しておく必要があります。

病理組織検査費

胃カメラでは病理組織検査が必要になるケースがあり、3割負担だと組織1部位で4,000円ほどコストがかかります。
細かい話になりますが、胃から何個とっても同部位として換算されるので1部位としての費用です。
つまり、胃からだけであれば4,000円(3割負担)、食道と胃からの2部位から検査すると8,000円(3割負担)の費用が掛かります。
病理組織検査とは、粘膜に通常と異なる変化が認められた場合に、粘膜の一部をつまみ取って病理医による顕微鏡検査を行うことです。
例えば、検査で胃がんや食道がんが疑われる場合に実施します。
カメラの観察だけでは、がんかどうか微妙なグレーゾーンの病変があることも多く、早期発見のためには積極的に組織を採取して検査する必要があります。

ピロリ菌検査

胃カメラでピロリ菌の感染を疑った場合は、ピロリ菌検査を追加で行う必要があります。3割負担で1,000円ほどの費用がかかります。
ピロリ菌に感染している場合、除菌治療を行います。1週間、朝夕と1日2回内服することで治療は可能です。

感染症検査(血液検査)

内視鏡検査を受ける前に感染症検査(血液検査)を行うことが推奨されます。
採血検査が必要になる理由は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、梅毒など、血液で感染する病気がないか調べる必要があるためです。
事前に感染症の血液検査を行うことにより、医療関係者自身が感染症から防備し、現場の消毒作業を強めるかどうかを判断します。
なお、胃カメラ検査における採血のルールは医療機関や、緊急度などの状況によっても異なります。
感染症検査だけであれば、3割負担で1,200円ほどのコストがかかります。

胃カメラの流れ

胃カメラの流れ胃カメラ検査が初めての人にとって、検査がどのように行われていくのか不安や心配に感じる場合もあるでしょう。
ここでは、胃カメラの流れを紹介します。

検査前日

胃カメラを受ける前日は夜20時~21時頃までに夕食を取るようにし、食べる量はいつもより少なめを心がけましょう。
以降は当日の朝も含めて食事は摂らないようにして、水分は水やお茶を摂取します。
前日の夕食は繊維質の多いものはできるだけ控え、うどんやパスタ、おかゆなど、脂肪分が少ない食事を意識的に摂りましょう。
定期的に服薬している薬がある場合は、前日はいつも通り摂取しても問題ありません。
アルコールについても胃を荒らしてしまう可能性があるため、前日の飲酒は控えてください。

検査当日

胃カメラ当日は午前中の検査の場合、検査までは絶食です。水分は飲んで大丈夫です。
常用薬についてはあらかじめ主治医や検査施設に相談してください。血液サラサラの薬や糖尿病の薬を服用している方は、特に注意が必要です。
検査では、胃の中のあぶくを消す液体を飲んだあと、検査時の苦しさを軽減するために、のどや鼻に麻酔をします。
鎮静剤を使用する場合は、薬剤を投与するため、腕から点滴をします。
検査時間は状況によって異なるものの一般的には5~10分ほどで、鎮静剤を使用している場合は気づいたら検査が終わっていることがほとんどです。
検査が終わったあと、鎮静剤を使用していた場合は効果が切れるまでリカバリールームで体を休めます。

検査後

胃カメラはのどに麻酔をかけることで検査後は感覚が麻痺します。検査後の飲食については誤嚥や窒息に注意しましょう。
最初は少しずつ水を飲み、気分が悪くなることもなくむせたりしなければ、普段通りの食事を摂って問題ありません。
一方、胃カメラで組織を採取した場合は消化のいい食事を心がけ、アルコールや刺激物などは摂らないようにしましょう。
特に刺激物を摂ると組織を採取した部分が出血したり、胃もたれを起こしたりするリスクがあるため注意が必要です。
検査後は胃の内部を細かく観察するためにガスを入れて膨らませます。お腹が張ったように感じる場合もありますが、時間とともに解消されます。

まとめ

この記事では、胃カメラにかかる費用や、その内訳などを紹介しました。
胃カメラは健康保険が適用されるため、3割負担なら3,600~4,000円ほど、これに初診料やや鎮静剤の費用を加算すると4,500〜5,000円程度となります。
また、胃カメラでは状況に応じて病理組織検査やピロリ菌検査をあわせて行うケースも多く、追加検査費用がかかることもあります。
保険診療であれば、医療機関による費用の差はないので、最新の設備を導入し、腕の良い医師が検査を行っている施設で検査をうけることがおすすめです。
胃カメラ検査を受けるなら上野消化器内視鏡クリニックにお任せください。
当院ではAIを含めた最先端の内視鏡システムを整備し、消化器内視鏡学会専門医が検査を担当し、経験豊富でどのような状況にも対応できる医師が検査を行っています。
また、最新の内視鏡システムを導入しており、デジタルハイビジョンや拡大機能などのあらゆる最新機能で小さな病変でも見つけることが可能です。
痛みを軽減しながら胃カメラができる鎮静剤を使った検査にも対応していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。